気持ち悪い傾聴といわれないために

気持ち悪い傾聴といわれないために

「傾聴をされたら気持ちが悪かった」
といわれることは少なくありません。

そういわれると私の
頭の中には「?」が生まれます。

a.傾聴自体がおかしいのか?
b.傾聴をしようとしたその人が未熟なのか?

答えは99%後者でしょう。

逆の立場で言うと、
傾聴をしたいけれど上手にできない
という悩みを持っている人も多いですね。

聴いてもらう人に違和感を与えないためにも、
聴く人自身が思った通りに訊けるためにも、
そして、傾聴自身の名誉のためにも!

本当の聴き上手を目指したいものですね。

今回は、

・気持ち悪い傾聴
・うっとうしい傾聴
・わざとらしい傾聴

このように思われている残念な傾聴者たちにありがちな
重大な欠点を一つご紹介し、そうならないための練習法をご紹介します。

気持ち悪い傾聴の共通点

気持ち悪い傾聴によくある共通点。

それは、

「相槌(あいづち)がおかしい」

ことです。

「おかしい」には2種類あります。

【おかしい相①】

「わざとらしすぎる」
「頭で考えられた言葉を入れてくる」

こういう相槌は違和感しか与えません。

きっと聴き手人が、受容してる雰囲気を醸し出せるかが
気になっているのでしょう。

このような相槌は一見、相手を受け入れようとしているようでいて、
実際は自分が上手にできているか気になりながら入れています。

「私はあなたの気持ちを感じ取れていません。考えて応答しています」
という無意識が伝わってしまいます。

【おかしい相槌②】

「相づちが短い(ない)」

くり返し、要約、質問、主訴は何だろう?

こういうことばかりに意識を奪われていると、
しっかり受け止める相槌がおろそかになってしまいます。

聴き手である本人は他のことに一生懸命なので気が付きませんが、
でも相手には、ちゃんと違和感が伝わります。

相づちがない、短い、淡泊、軽い・・・。

深~く受け止めることを忘れていないでしょうか???

相槌のもう一つの大切な効果

気持ち悪い傾聴といわれる人の多くは、リラックスして聴けていません。

多くは緊張状態です。

相槌を入れる意味は、ちゃんと話を聴いている姿勢を相手に伝えるためだけではありません。

聴き手自身が落ち着いて、「関われる間を作る」という大切な意味があります。

それを意識してできている人が少ないのです。

人のためだけでなく、自分のためという意識ももって相槌をゆっくり、
丁寧に入れるのに慣れることで、聴き手自身の心が安定し、
それば相手にも伝わり、結果的に深い相槌になります。

ハヒフヘ法で相槌の練習

※語呂がいいので「ハヒフヘ法」と呼んでみましたが、「ヒ」は使いません(笑)

ハフヘホ4つの相槌を使って、深くゆったりした相槌の練習をします。

・「ハ」:はぁあああああ~~~~~~~~
・「フ」:ふぅうううううう~~~~~~ん
・「ヘ」:へぇぇぇ~~~~~~~~~~~
・「ホ」:ほぉおおおおおおお~~~~~~

という感じです。

冗談と思われるかもしれませんが、ちゃんと意味があります。

①生の会話ではやりづらいので、練習相手を見つけてやってください。

②2~5分、会話の中でハフヘホの相槌のみで応答します。

③大きな声を出そうとする必要はありません。

④相槌の声50%:息50%くらい。半分抜けるくらいの感覚で、長めに声を出します。

⑤このとき息は静かに吐き続けます(途中で呼吸はしてください)。

⑥はじめのうちは、長い相槌と息遣いをすることに抵抗感があるはずです(慣れてないので)。

※その短く終わらせたくなる衝動そのものが、あいてにとってうっとうしい相づちを作り出している心の原因です。

⑦慣れるまで練習しましょう。

ゆったり息を吐きながら聴くことに慣れてくるにつれて、心の余裕が生まれ、
気持ち悪い傾聴もどきからはだいぶ卒業できているはずです。

長い相槌を入れるのはそれ自体が上手な傾聴というわけではなく、
あくまでゆったりと相手と向き合うための練習です。

それでも練習に違和感はつきもの。

違和感を感じている自分の心も十分感じ取りながら(一致しながら)、
焦らずに進めてみてください。

まとめ

うなずき、あいづちは傾聴スキルの基本中の基本ですが、
意外とちゃんとできていない人が多いです。

基本ができていないうちに先のスキルをやり始めると、
相手にも違和感を与えやすくなります。

ちゃんと聴けていないと思ったときは、相槌の質がどうか?
相槌を見直すのがおすすめです。

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