傾聴上手なカウンセラーは「聴くスタンス」が違う!

傾聴とは何か言われたときに「どの様に応答するか?」、
単に応答の仕方のスキルのように勘違いしている人がいます。

傾聴は確かにスキルではありますがそれは勘違いです。

傾聴は上手に聴いている風に見てもらうためのスキルではなくて、
目の前の人の感情をまずちゃんと理解することから始めます。

そしてその感情にまつわる問題を解決(ホット、スッキリ・・・)
したいと無意識が願っている、相手分かろうと思っている
「カウンセラー自身の心を表現するための手段」です。

なので、相手を分かろうと思っていない人がいたとしたら、
いくら傾聴っぽいスキルを駆使してもまったく傾聴にはならないというわけです。

つまり傾聴とは、聴く人自身の心を誠実に表現し、
相手をやり取りするためのスキルでしかないのです。

相手を気づかせるとか、納得させるとか、喜こばすとか、前に進めるとか、
そんなことはカウンセラーの役割ではありません。

クライエントが勝手に自由に選んですることです。

カウンセラーは人と人として誠実に向き合いうことにだけ
集中していればいいのです。

そのやりとりの関係性の中に、クライアントの潜在意識が意味を見出しさえすれば、
人は勝手に自分を見つめ、自分の中で答えを探そうと試みるのです。

気づきたければ気づくし、問題を解決したければ解決するように自分を導いていく。

いま気づきたくなければ気づかないし、問題解決を考えられる時期でなければ先送りにする。

それはクライアントが「上手に導こう」としたかどうかの問題ではなく、
常にクライエント自身の中で選ばれ、決められていることでしかありません。

問題は、そのことを「カウンセラー自身が」どこまで本気で信じているか???

カウンセラーはいつも、その自動的に自分を生かそうとする心の動きを
どの程度信じているかが試されてます。

そしてそのカウンセラーが自分を信じている度合いは、
クライエントとのやり取りの中でもろに出てきてしまいます。

関わるなと言っているのではなくて、「関わってもカウンセラーはたいして役になっていない」
タダの黒子でしかないということなのです。

ところが実際には、主役になろうとするカウンセラーがいます。

「自分がどのように役に立っているか」にいつも興味がある人がいます。

つまり承認欲求が欲しいカウンセラー。

いかえれば自己肯定感が低いカウンセラーがいるということです。

人を変えようとする人、自分が役に立とうと思う人は、
その程度にしか深く人と関われていないのです。

結果、問題が解決されても質が悪かったり、浅い解決に
とどまってしまっていてもそれに気づくこともできません。

聴けても聴けなくても、役に立てても立てなくても、カウンセラー自身が
自分を信頼していれば、結果的にいいカウンセリングになるしかない。

今回は、話を聴いているときよい精神状態(あり方)の
カウンセラーとは何かについて、カウンセリングでよくある場面を用いてご紹介します。

傾聴上手なカウンセラーの聴き方

・相談されたときの最初の姿勢

悪い例:「何かの役に立ちたい」
よい例:「役に立たないかもしれないが、傍にいて聴くことだけはできる」

・聴いている最中に考えること

悪い例:「何かいい答えをあげなくては」
よい例:「いかに八方ふさがりであるかを感じとろう」

・なんとなく話しの全体像が見えてきたとき

悪い例:「上手にまとめて要約しよう」
よい例:「どうせ理解できていないところがあるはずだから、とりあえず伝え返してみて相手の方に修正してもらおう」

・質問するとき

悪い例:「気づきを与えよう、前進させよう」
よい例:「提案に対して、どこが引っ掛かるか反応をみたい」

・こちらが何か言ったとき、態度で喜んで見せたら

悪い例:「よかった!役に立った」
よい例:「これは一時の感情であり、問題の根っこはもっと深いかも」

こちらの提案、アドバイスを素直に受け入れてくれたとき

悪い例:「受け入れてくれてよかった」
よい例:「本当に何を、どうするか見えているのかな?」

・頑張ります!と抽象的なポジティブ思考になった様子が見えたとき

悪い例:「よかった元気になって」
よい例:「このポジティブさがいつまで続くか怪しい・・・」

どうしたらいいんでしょうか?と質問されたとき

悪い例:「どういう風に答えればいんだろう(困る)」
よい例:「それは訊きたくなるよね。でもいい方法なんてわからないなぁ。」

相談話しが終わったとき

悪い例:「ちゃんと役に立てただろうか?」
よい例:「0.1ミリでもすっきりして帰ってもらえたらいいか」

再び相談されたとき

悪い例:「今度こそちゃんと役に立てるかな?」
よい例:「また来たくらいだから、きっと何かの役に立っているのだろう」

まとめ

ポジティブな発言もいい意味でうたがうというか、
よくなることも悪くなることも常に両方を許容出来ていることが大切です。

その状態をよく私はよい状態悪い状態のどちらにでもすぐスタンスをとれるよう
準備しておくという意味で「常に両足をツッコんでおく」と表現したります。

よい応答を残したいと思うことは、裏を返せばよい応答が出来ないと
自分はダメだと思っていることと同じです。

まず基本は、初めから分からない相手のことなのだから、
よい応答などできなくて大丈夫。

そのうえで自分の欲を捨て、よく相手を理解し、相手にウソをつかないだけでなく、
自分にウソをつくような応答をしないことです。

自分に誠実であることが出来れば、人にも誠実であることができます。

その基本は「出来ない自分を許す」ことから始まります。

聴き方に自信がないときは、聴けていない自分を責めていないか
見直してみてはいかがでしょうか?

人間関係は自分と自分との関係が映し出されているだけのただの鏡です。

他者受容をしたいなら、まず自己受容から。

自分をしっかり傾聴し受容、共感が自分に対してできれば、
他の人にも上手に傾聴が出来るようになります。

自分に対する受容と共感こそが、ロジャーズの基本原則の中にある「一致」であります。

あなたの聴き方によくは出ていませんか?

あるいは自己肯定感低く聴いていませんか?

相手との接し方に迷ったときには、自分のあり方を見直してみるのがおススメです。

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